NECが昨季優勝の久光製薬を3-2で破り、2季ぶり6度目の優勝を飾った。第1セットを落としたが、第2セット以降、古賀紗理那(20)を中心とした攻撃陣がまんべんなく得点し、追いすがる久光製薬を振り切った。

 最後は「気持ちを込めて打った」という近江のスパイクがブロックをはじいた。昨季4位からの復活優勝に、山田監督は「厳しい試合だった。どっちに転んでもおかしくなかったが、選手が立派だった」と話した。胴上げで4度、宙に舞った。

 最終セット、チーム力の差が出た。長岡、岩坂のエースをケガで欠く相手に対し、NECは古賀、ニコロバの2枚看板がフル回転。前日はスパイクで10得点にとどまった古賀が、ニコロバに次ぐ18点を挙げ「今季は厳しい環境で成長できた。昨日からも大きく変わった」と、リオ五輪代表落ちの屈辱を晴らした。

 94年度から始まったVリーグで、女子最多6度目の優勝となった。ただ、日本一は通過点だという。5月に、クラブの世界一を決める世界クラブ選手権が神戸である。NECは昨年9月のアジアクラブ選手権で優勝し、アジア代表で出場する。山田監督は「世界一になるのが目標」と力強く宣言した。