男子400メートル個人メドレー決勝で、瀬戸大也(23=ANA)が4分9秒14で銅メダルを獲得した。3連覇は逃したものの、3大会連続のメダルは死守。リオ五輪金メダルの萩野公介(22)は4分12秒65の6位。リオ五輪銀メダルのチェイス・ケイリシュ(米国)が4分5秒90で完勝した。

 懸命に腕をかいた。ラスト50メートルは4位で折り返す。瀬戸は「メダルを取りたい」との強い気持ちで力を振り絞った。3連覇こそ逃したが、3大会連続メダルは守った。レース後は「この負けは絶対プラスになる」。ポジティブ思考の瀬戸らしく前向きに言った。

 昨年11月22日。交際開始2年目の記念日に「結婚して下さい」と馬淵にプロポーズした。馬淵は「ベタでした」と笑って言う。OKをもらうと日を置かず、2人で兵庫県宝塚市内を訪れた。馬淵の父、飛び込み日本代表の崇英コーチ(53)の許しを得るためだった。

 崇英コーチが将来のビジョンについて尋ねると、瀬戸はこう言った。

 瀬戸 東京五輪で金メダルを目指します!

 真っすぐな言葉だった。

 崇英コーチは「分かった。応援する。そして2人で人生の金メダルも目指せ」と結婚を認めた。

 結婚を認められ、大学卒業後の所属先を探した。3月にANA所属が決まり「ホッとしましたね」。そして23歳になった5月24日に晴れて婚姻届を提出した。

 出発前は、新妻から「自分らしく頑張ってきて」と送り出された。200メートルバタフライ銅に続く、今大会2つ目のメダル。3連覇は逃したが、全力の泳ぎだった。