柔道の世界選手権(28日開幕、ブダペスト)女子52キロ級代表の角田夏実(25=了徳寺学園職)が、苦難を乗り越えて世界女王になることを誓った。

 23日、成田空港から出発前に取材に応じ「いろいろなことがあったけど問題ない。このチャンスをものにして優勝したい」と力を込めた。

 東京学芸大4年の時には右膝十字靱帯(じんたい)を損傷した。手術して1年間、畳に上がることが出来なかった。今年6月の国際合宿(東京・講道館)は寄生虫「アニサキス」による食中毒で参加出来ず、同月末のスペイン合宿では乱取り相手のかかと落としを受けて鼻の骨が曲がり、ボールペンを突っ込んで応急処置した。苦難や災難が続いているため、今月上旬には「武道の神様」として知られる香取神宮(千葉・香取市)と鹿島神宮(茨城・鹿嶋市)を参拝し、おはらいと必勝祈願をしてきた。

 同便で出発した女子48キロ級代表の近藤亜美(22)は、初出場した14年大会で初優勝を飾った。15年大会は3位、昨夏のリオデジャネイロ五輪も3位と続いてるが「パワー、スピードともに五輪の時より良いかもしれない」と、2大会ぶりの世界制覇に自信を見せた。同48キロ級代表の渡名喜風南(22)や同52キロ級代表の志々目愛(23)、女子代表の増地克之監督らも出発した。