日本男子テニスに、またまた新星が登場だ。昨年3月に湘南工大付高を卒業し、プロに転向した19歳、高橋悠介(三菱電機)が、予選を突破し、自身初のツアー本戦入りを決めた。

 予選決勝で、15年ウィンブルドン8強のポシュピシル(カナダ)を7-6、6-2のストレートで下し、「皆さんの応援のおかげで最後までファイトすることができた」と、勝利の瞬間、両手を突き上げた。

 14年全日本ジュニア18歳以下、高校総体のシングルスのタイトルを奪取。15年には4大大会のジュニア部門にも挑戦し、日本ジュニアNO・1として期待された逸材だ。

 しかし、170センチと身長が低く「テニスだけじゃなくても、もう少し身長はほしいところ」と、プロでは厳しいと思われた。

 しかし、「それを悩んでもどうしようもない。走り回ってアグレッシブに攻める」ことで、その身長をカバーする。この日も、相手の強打にもひるまず、コート上を駆け回り、得意のフォアを打ち込んだ。

 現在、世界259位。日本男子では8番目につける。ただ、日本男子上位10人の中で最も若い。今大会の有明は、20年東京五輪テニス競技の会場でもあり、高橋も「オリンピックは出たい。それが地元の東京ならなおさら」と話す。

 ただ「ゴールはそこじゃない。自分が成長していく中で、出場権を得られれば」と焦ってはいない。まずは「早く200位を切って、(来年1月の)全豪の予選に出たい」のが身近な目標だ。