日本女子のエース村上茉愛(21=日体大)が「金メダルの舞」を見せた。世界選手権床運動で日本女子として63年ぶりに金メダルに輝いた村上は、注目される中でノーミスの演技を披露。4種目に高得点を連発してチームを4連覇に導いた。日体大は160・850点で2位の朝日生命に7・20点差をつける圧勝。3位には中京大が入った。

 日体大の1種目目、村上は平均台の1番手として登場した。世界選手権では落下し、個人総合4位でメダルに届かなかった。「強くなるために1カ月練習してきた。絶対に失敗しない自信はありました」。13・80の高得点でチームを勢いづけ、4連覇へ引っ張った。

 世界選手権後、大学の授業で介護体験をした。多くの人から「あなた、知っているわよ」と言われた。テレビなどの露出も増え、一躍知名度が上がった。この日も演技のたびにスタンドの視線を独り占め。それでも「緊張せずに臨めた。失敗しない前提で、楽しめました」と笑顔で話した。

 目標は東京五輪のメダル獲得。「世界(選手権)でメダルをとらないと、東京五輪のメダルが遠のくと思っていた」と、3年後に向けて話した村上。日本女子体操界2個目のメダル獲得を目指して、新しいエースが日本を引っ張る。