アメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯「第71回ライスボウル」は1月3日午後3時、東京ドームでキックオフされる。2年連続3度目出場の富士通フロンティアーズと、27年ぶり5度目出場の日大フェニックスが対戦する。

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 ジャパンXボウル(JXB)では、富士通QBコービー・キャメロン(27)-WR中村輝晃クラーク(29)のホットラインが猛威を振るった。とくに中村は203ヤードを獲得し、大会レシーブ記録151ヤードを19年ぶりに更新、大会MVPに輝いた。圧巻だったのが第2Qの74ヤードTDパス。あうんの呼吸で決まったビッグプレーで観客の度肝を抜いた。日大出身の中村は「母校とやれるのはいろんな思いがあるが、オフェンスで頑張る」と日大・内田監督への”恩返し”を狙う。

 そんな中村について内田監督は「学生時代は”練習やれ”と言うとふてくされることもあったが、今は中心的選手になった。彼は今のチームに合っている」とその成長ぶりを警戒する。

 中村を成長させたのは、中村が「人生を変えてくれた」とまで評したキャメロン。JXBではパスで306ヤード4TD、ランで81ヤード2TDと大暴れした。ライスボウルでは2年連続MVPを狙う。

 迎え撃つ日大は主将のDL山崎奨悟(4年)を中心に、「気持ちで折れない」ディフェンスでぶつかる。「今年は1月9日から全体も、パートも昨年の3倍の練習をした。それに加え毎日2500ヤードを走ってきた。スピードは富士通の方があるが、持久力で勝つ」と気合は十分。主将として「つらい時があったからこそ、ここ(東京ドーム)に立てる。自信を持て」と日々、選手たちを鼓舞している。

 山崎のうしろにはLBのモーゼス(3年)と楠井(楠井)、DBのブロンソン(4年)が包囲網を敷く。「この3人が活躍するにはDLがしっかり役割を果たさないといけない。学生らしく思い切りやる」と山崎は気をたぎらせている。