カヌー禁止薬物混入問題を受け、日本連盟の春園長公常務理事は10日、加害者の鈴木康大(32=福島県協会)を事実上の永久追放にするとの見通しを明かした。鈴木は弁護士を通じて自筆の謝罪文を報道各社に送り、被害者の小松正治(25=愛媛県協会)は合宿先の石川県で心境を吐露した。

<小松正治と一問一答>

 -鈴木の悪質な行為について

 「報道されている通り、通知を受けて初めに連絡したのが鈴木選手だった。その分、ショックが大きかった」

 -なぜ最初に鈴木選手に連絡したのか

 「普段からプライベートでも仲良くしているから。信頼はしていた」

 -どのような存在か

 「自分がカヌーを始めたころからトップ選手で、憧れだった。代表チームに入ってから仲良くしてもらって、いい先輩だった」

 -本人から謝罪は

 「会っていないので、直接的な謝罪はない」

 -心当たりのない陽性反応が出たことは

 「パドルとかもなくなり、関係あるのかなっていう思いが心をよぎった。もしかしたら(薬物を)入れられたのかなっていうのはぴんときた。それが証明できなかったのでこのままでは出場停止になってしまう焦りとショックが大きかった」

 -この件を早く忘れたいか

 「忘れたいというより教訓にして、今後の競技生活に生かしたい」