男子シングルス決勝で第2シードのロジャー・フェデラー(36=スイス)が第6シードのマリン・チリッチ(29=クロアチア)を6-2、6-7、6-3、3-6、6-1で下して2連覇し、4大大会で自身が持つ男子の最多優勝記録を更新する20個目のタイトルを手にした。全豪ではノバク・ジョコビッチ(セルビア)ロイ・エマーソン(オーストラリア)に並ぶ男子最多6度目の制覇となり、優勝賞金400万豪ドル(約3億5000万円)を獲得した。

 生きる伝説が底力を見せ、4大大会男子シングルスで20度目の頂点に立った。フェデラーは「本当に幸せだ。勝てて信じられない」と声を震わせた。今大会で初めてセットを落とす苦戦を強いられたが、3時間3分の激闘で退けた。

 気温38度と蒸し暑く、消耗戦を避けるためにベースラインからは下がらず、得意の速いテンポの展開で勝負。第2、第4セットを奪われたが、集中力をさらに高めた最終セットで一気に突き放した。サーブで攻めて主導権を握り、リターンで前に踏み込んで重圧をかけて2度もブレークに成功し、6-1で押し切った。過去8勝1敗と優位に立つ自信は揺るがず、勝負どころで光ったサービスエースはチリッチを上回る合計24本を数えた。

 真夏のメルボルンでハードな2週間を戦い抜く体調を維持し、執念で7試合を勝ち切った。全豪で男子最多に並ぶ6度目の優勝杯を掲げ「夢がかなった」と感慨に浸った。