柔道男子60キロ級世界王者の高藤直寿(24=パーク24)が22日、全日本選手権出場の意欲を示した。

 欧州オープン・プラハ大会(3月3、4日)出場と欧州合宿に参加するために成田空港を出発。搭乗前に取材に応じ「全日本は夢の舞台。僕自身は出られたらいいなと思っているけど、自分1人では決められない。監督、コーチらとも相談したい」と前向きに語った。今年9月の世界選手権(バクー)代表に内定している世界王者は、欧州オープンには66キロ級で出場予定。100キロ超級の選手らとも乱取り稽古して今大会に臨み「自分の技がどれだけ通用するか試したい。66キロ級で勝つことで自信にもなる」。

 今回の欧州遠征は単身で臨み「武者修行」と位置づける。高藤の強い希望で大会会場での事務手続きや抽選のほか、練習パートナーやスタッフも同行させない。国際大会に単独で参加する外国人選手はいるが、日本選手では極めて異例。世界選手権の最終選考を兼ねた4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)の出場は見送る。「世界選手権を意識した調整であり強化。強くなったことを見せて、責任を持ってこの期間を過ごしたい」と気を引き締めた。