2020年東京五輪(オリンピック)の追加種目、野球の1次リーグ実施方式を巡って大会組織委員会と世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が対立している問題で、WBSCのフラッカリ会長は17日、計15試合となる6チーム総当たりの採用を国際オリンピック委員会(IOC)理事会に直訴する考えを明らかにした。

 同会長はこの日、バンコクで開かれた夏季五輪国際競技連盟連合(ASOIF)総会で、総当たりは「メディアやファンの関心を満たす」と訴えたが、五輪の準備状況を報告した組織委の武藤敏郎事務総長は「方式はIOCと調整して公表している」と応じ、経費削減を念頭に3チームずつ2組に分けて計6試合に抑える方式を譲らない姿勢を強調した。

 総会ではトライアスロン会場となるお台場海浜公園周辺の水質問題や、神奈川県藤沢市の江の島が会場となるセーリングの競技水域決定が地元漁師との交渉で遅れていることなどに各国際競技連盟から懸念の声が相次いだ。武藤事務総長は問題解決の迅速化を約束した。