日本大が23日、都内の同大本部で、アメリカンフットボール部の選手が悪質な反則で関西学院大の選手を負傷させた問題で、内田正人前監督(62)と井上奨コーチ(30)の会見を開いた。

 内田監督は質疑応答の中で「OBが『殺せ』などと指示、指導を受けていたと証言しているが」などと、日大の指導の体質を問う質問が飛ぶと「昔は正直『殺せ』と使っていた。今の時代は使わないのが現状」と言い、『殺せ』など指示は送っていないと明言した。

 内田監督は「日大のフットボールは、指導者と選手の信頼関係の中では『ルールの中で一生懸命やりなさい』としている」と断言した。そして一般論とした上で「一般論として優秀な選手が10のうち、5で対応できた場合、もっと出来るんだとハッパを掛ける。長い歴史の中で、そういう時期はあったかもしれないが…昔は正直「殺せ」と使っていた。今の時代は使わないのが現状」と語った。

 また「40、50年代…我々は、そう言われてやってきたが、そういうことは起こらない。荒々しいフットボールはやって来たが、ルールを逸脱した現象、結果は起こっていなかったのが正直なところ」と主張した。【村上幸将】