日大のアメリカンフットボール部の選手が関西学院大の選手を悪質な反則で負傷させた問題で、スポーツ庁の鈴木大地長官(51)は29日、都内の同庁で、関東学生連盟の臨時理事会で決まった処分の報告を受けた。

 個々の処分については「コメントを差し控えさせていただきたい」と言葉を選んだ。内田前監督と井上前コーチによる指導陣の指示という悪質性には「組織ぐるみでの反則行為。スポーツ界としてこういった行為は許されるものではない」と話し「体育会の在り方を見直すいい機会。事案を勉強し、スポーツの環境整備に務めてまいりたい」と話した。

 事後の対応が後れを取った日大には「さらなる原因究明、法人として適正なガバナンスを求めたい。説明責任を社会に果たしてもらいたい」「当事者としての意識が大変薄かった。事の重大さに気が付いていなかった」などと厳しい言葉を並べた。宮川選手に対しては「個人的には」と前置きした上で「反省し、成長した姿をフィールドで見てみたい」と復帰を望んだ。