フィギュアスケート男子で全日本選手権3連覇を目指す宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が24日、夜のフリーに向けて、不安を残して最後の公式練習を終えた。最終グループの公式練習開始約50分前に車で大阪・東和薬品RACTABドームに到着。車を降りるとそのまま歩いて会場に入った。

35分間の公式練習では赤いラインが入った練習着で登場。じっくりと確かめるようにリンクの外側をスケーティング。半回転ジャンプを入念に繰り返した。8分後に1回転半ジャンプを飛ぶとバランスを崩した。次に2回転半を跳ぶと、着氷で左足が大きく流れた。3回転サルコーにトライして右手をついたが、その後はリンク脇の樋口コーチと何度も話し合いを行った。曲かけの練習でもジャンプは跳ばず、プログラムの動きだけを確認。スピンも行わなかった。多くの時間をリンク外周のゆっくりとスケーティングして使った。

練習時間残り7分となって、上着を脱ぐと一気にスピードを上げて、3回転半を跳んだ。右足を深く折れて、再び左足が大きく流れた。その後はフリップにトライ、2回転、1回転。さらに4回転トーループに挑んでぐっとこらえて着氷した。続けて3回転半からの3連続ジャンプにトライ。最後の3回転フリップで転倒。最後は3回転半に成功して、公式時間を終えた。

午後3時半に発表された演技予定表では4回転ジャンプが3種類で合計4本、組み込まれた。内容は4回転サルコー、4回転フリップ、4回転トーループ、そして演技後半に4回転トーループ-2回転トーループとなった。

宇野は22日のショートプログラム(SP)直前の6分間練習でジャンプの着氷時に膝を押さえて顔をしかめた。そのままSPの演技を行って4回転フリップなどに成功。演技後は珍しくガッツポーズを見せた。102・06点を出して首位発進となったが、翌23日の公式練習には姿を見せず。関係者は「大事をとって休養します」と話していた。