柔道男子日本代表の井上康生監督(40)が6日、20年東京オリンピック(五輪)に向けて危機感を強めた。

グランドスラム(GS)パリ大会(9、10日)に出場する一部の日本代表と羽田空港を出発。20人以上の報道陣を見て「今年に入って、メディアの人の数も急に増えた。恐ろしい戦い(20年東京五輪)が待っている」と1年半後に迫る大舞台に向け、気を引き締めた。

今年の国際大会の成績は、東京五輪の代表選考に大きく影響する。「選手たちはここからの戦いが非常に重要ということは分かっていると思う。19年世界選手権、東京五輪で成功を収めることが最終目標。しっかり成績を残せる選手を選考してともに戦いたい」と、一心同体で戦う姿勢を示した。

世界と戦うために常に危機感を持って準備に取り組む井上監督だが、その表情からこれまで以上の決意と覚悟を持ち、ギアを1段上げたようだった。今年のテーマは「原点回帰」で、先月の代表合宿では「勝負への執念や日本代表の誇りを含めて、原点に戻って1年をしっかり過ごしたい」と決意表明していた。