競泳男子の瀬戸大也(24=ANA)が、ライバル萩野公介の心を奮い立たせる好記録をたたき出す。世界選手権(7月、韓国)代表選考を兼ねた日本選手権(2~8日)開幕前日の1日、東京辰巳国際水泳場で練習。「年末からコツコツと練習できた。4月の出来としては人生で1番いい。絶対的なレベルは上がっている」。

壁をぶち破る覚悟だ。この日「モチベーションが保てない」との理由で大会を欠場した萩野から「明日から頑張って」とメッセージが届いた。「彼じゃないので彼の気持ちはわからないが。休んで『ニュー公介』になって戻ってきてほしい」とエール。その上で「戻ってきた時に『うわ、差がついている』と思われるぐらいレベルを上げたい。上げていかなきゃ東京オリンピック(五輪)で金メダルはとれない。勝負は勝負」と、アスリートとして全力を尽くしていく構えだ。

今大会は200メートルと400メートルの個人メドレー、200メートルバタフライに出場予定。夏場に調子を上げるタイプで「4月は得意じゃない月ですが、その中で好タイムなら夏(世界選手権)は暴れられる。世界のライバルにも『今年は違うぞ』というところを見せたい」。ただ一直線に東京五輪を目指していく姿で、休養中の萩野も、世界中のライバルも、刺激する。【益田一弘】