ハンドボール男子日本代表が、韓国から歴史的な勝利を挙げた。日本は19日、東京・アリーナ立川立飛で行われた日韓定期戦に35-27と大勝。新主将の土井杏利(29)のもと、メンタルの改善で勝負強さを見せつけた。通算成績は14勝4分け42敗。平成時代2勝4分け35敗と善戦しながら負け続けてきた「負の歴史」にピリオドを打ち、来年の東京オリンピック(五輪)に弾みをつけた。

後半10分過ぎ、5点あったリードを3点に詰められた。過去の日韓戦、今年1月の世界選手権のように自信をなくし、逆転負けするパターン。しかし、今は違う。さらにリードを広げて完勝。「負け続けた歴史は終わり」と土井はほえた。

合宿中からメンタルトレーナーの指導を受け、集中を切らさないことを徹底した。欧州でプレーする土井は「メンタルが強くなれば日本は強くなる。主将の仕事はそれだけ」と話した。ライバルに完勝し、チームは自信も手にした。「これが東京五輪につながる」。土井は力強く言い切った。