全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝が行われ、ポールポジションからスタートした昨年の王者、山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝した。通算6勝目。

晴天に恵まれたサーキットには多くの家族連れが訪れ、1万8800人で満員のグランドスタンドからの声援を受けレースはスタートした。硬い方のミディアムタイヤを選択しスタートした13台は前回大会と同様に1周目から続々とピットに入り、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)を除く全車が10周目までにソフトタイヤに交換した。

ポールポジションスタートの山本は、タイヤ交換義務を消化し一時的に8位に後退した野尻智紀(TEAM MUGEN)との差を見ながらレースをリードし、十分なマージンを持って50周目を終えたところでピットイン。ミディアムタイヤに履き替え、まだタイヤ交換をしていないアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)の4秒後方の2位でコースに戻る。その後3位に上がった野尻智紀が56周目の1コーナーで2位ルーカス・アウアーに仕掛けるもオーバラン。マシンを止めてしまいセーフティーカー導入となった。

トップ走行のパロウはここですかさずピットインし6位でコースに戻った。これでトップは山本尚貴となり、周回遅れの3台を挟んで2位アウアー、3位小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が続く。

残り8周でセーフティーカーが解除されるが、山本の2台後ろに入っていた周回遅れの坪井翔(JMS P/CERUMO・INGING)が単独スピンして再びセーフティーカーとなり、残り3周で再スタート。ヘアピンコーナーで周回遅れに詰まったアウアーを小林が捉え2位に浮上した一方で、2度のセーフティーカーに左右されることなく山本尚貴が今シーズン初勝利を上げ、ランキングトップを守った。(山根玄紀通信員)