【バーゼル(スイス)=松熊洋介】「北都銀行対決」は米元小春(28)、田中志穂(26)組が、米元の第2ゲーム途中での左足負傷により途中棄権、永原和可那(23)、松本麻佑(24)組が準決勝に進出した。松本は「こういう形になって心苦しいけど、準決勝は先輩たちの分まで絶対に勝ちたい」と話した。

普段から一緒に練習し、気心知れた先輩後輩の対戦で「楽しみたかったけど、お互いに緊張していた」(永原)と言うように、出だしは、けん制し合いながらの試合運びとなった。序盤はナガマツペアが優勢も、中盤にヨネタナペアに打ち込まれ、一時は逆転を許した。最後はジュースに持ち込まれたが、何とか第1ゲームを奪った。

第2ゲーム3-3-で米元が後方の球を追い掛け、転倒。しばらく動けず、車いすで運ばれ、そのまま棄権となった。思わぬ形でメダル獲得となったナガマツペア。永原は「満足いく結果ではなかった。先輩たちのためにも決勝に行きたい」と決意を語った。2人の先輩の思いも背負い、金メダルへ突き進む。