18年と19年の全米女王の対決は、世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が見事な逆転劇で制した。同6位のアンドレースク(カナダ)を5-7、6-3、6-4のフルセットで下し4強に進出した。次戦では同19位のウォズニアッキ(デンマーク)と対戦する。

2時間14分の激戦となった。18年にセリーナを破り衝撃的な優勝を果たした大坂と、今年の全米でやはりセリーナを下し彗星(すいせい)のように栄冠を手にしたアンドレースクの対戦は、女子とは思えない豪快な打ち合いを演じた。

5-7、1-3から、5ゲームを連取して第2セットを奪った。最終セットも1-3とダウン。しかし、すぐに追いつき4オールから相手のサービスゲームをブレーク。5-4リードで、最初のマッチポイントではダブルフォールト。しかし、3本目のマッチポイントでサービスエースを決めると、思わず「カモーン」の声が飛び出した。

カギは、第1セットだったかもしれない。1-5から、気持ちが折れずに5オールまで追いついた。結局、5-7で奪われたが、あきらめなければ追いつけるという強い心が生まれたに違いない。第2セット、最終セットも、ボールを追い続け、逆転につなげた。

これで、10月27日に開幕するツアー最終戦WTAファイナル(中国・深セン)への出場権を、ほぼ手中に収めた。ツアー4勝目をあげた9月の東レ・パンパシフィック(大阪)から8連勝中。再び強い大坂が戻ってきた。