早大が無傷の6連勝で、2年連続6度目の優勝を飾った。

1敗の法大に最初のキックオフでリターンTDされるなど、前半で14-28とリードされた。後半は攻守で盛り返して、残り2分を切ってRB吉沢が2本目のTDランで逆転。反撃をしのいで35-28で逃げ切り、明大との1試合を残して優勝を決めた。12月1日に同会場での全国大学選手権東日本代表校決定戦に進出。決勝の甲子園ボウル出場を懸けて東北大と対戦する。

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苦しい苦しい優勝決定試合だった。高岡監督は「前半は負け試合。第4Q勝負と言っていたが…。勝因は神様」と苦笑いだった。LB池田主将は「点差はあってもミスでとられた。守備はやられているわけでない。攻撃もキックも全員で戦えば」と焦りはなく逆転。「実力も課題が分かった。次につなげて学生日本一になる」と先を見た。

開始14秒で先制TDされた上に、最初の攻撃でQB柴崎がサックされてファンブルロストした。ここからあっさりとランTDでリードを広げられた。RB広川のTDランで反撃も、パントブロックされたり、再びファンブルロストなどリズムに乗れず。前半残り34秒にTDパスを決められ、前半は14-28とリードを許した。

QB柴崎は「しっかり1本ずつ返していこう」とチームを落ち着かせた。後半最初に確実なドライブで、吉沢のランで1TD差とした。法大がパントフェイクのパス、リバースなどで仕掛けてきたが、これは守備が阻止する。

第4Q入って、柴崎からとWRブレナンのホットランで2本目のTDパスを決めて追いついた。次の攻撃もパスで攻め込み、吉沢が2本目のTDランで勝ち越し。法大にゴール前8ヤードまで攻め込まれたが、DB大西がパスカットにインターセプトで決着をつけた。

2ファンブルロストの柴崎は「30点」と、喜びよりも反省の多い優勝となった。それでも1試合を残しての優勝。高岡監督は「ヒヤヒヤの連続。明大にも東北大にも全力でいくだけ」と、今後も一戦必勝を期す。甲子園出場となれば6度目だがいまだ優勝はない。今年も負ければ、並んでいる明大を更新する不名誉記録となる。池田は「次も勝つ。関西にも勝つのが目標」と決意を口にした。