フィギュアスケート男子で五輪2連覇の羽生結弦(24=ANA)が後輩たちにエールを送った。

グランプリ(GP)シリーズ最終戦のNHK杯(22~23日)の開幕を翌日に控えた21日、札幌市内で公式記者会見が開かれた。同席した山本草太(19)に対し、「あこがれの羽生選手と初めて同じ試合ですが」との質問が飛ぶと、「今は違いますでもいいよ」とニッコリ。

山本が「本当に憧れの存在ですし…。言いだしたらキリないんですけれど。試合でクリーンな演技をできる、あの構成で完璧な演技をするって難しく思いますし、それをどの試合でもできるっていうのは、その裏に努力がある。そこに少しでも近づけるように。戦える立場じゃないけれど、目標、憧れとして頑張りたい」と決意を述べると、それに対して真摯(しんし)に返答した。

マイクを持つと、「僕もシニアデビューしてから10年たちますけれど、ジュニア2年しかいなかったんで。その時も自分自身緊張していましたし、NHK(杯)がデビュー。4回転を降りたり、思い出もある」と回顧。同じく壇上に並んだ島田高志郎(19)にも目線を送り、「高志郎くんもさっき言ってくれていましたけれど、控室にいるときに、緊張して足が震えていたって言っていて。『そうなんだ、ごめんね』って。そこで出し切ることの大変さとか、どれだけ世界と差があるか感じながら、練習頑張ってください。試合頑張ってください」と言葉を送った。

第2戦のスケートカナダで優勝しており、GP2戦上位6人が出場するGPファイナル(12月、イタリア・トリノ)進出へ見通しは明るい。22日のショートプログラム(SP)では第2組の11番、午後8時26分滑走予定となっている。