10年バンクーバーオリンピック(五輪)銅メダリストの高橋大輔(33=関大KFSC)がシングル選手として最後の演技を終えた。ショートプログラム(SP)14位で迎えたフリーは10位の138・36点を記録し、合計204・31点で12位。ジャンプの失敗など全盛期の完成度には遠かったが、滑りや表現で見る者の心を揺さぶった。目を潤ませ、笑顔を残して、20年からはアイスダンスに転向。18年平昌(ピョンチャン)五輪代表の村元哉中(かな、26)と新たなスタートを切る。

<高橋大輔の歩み>

◆0歳

86年3月16日 岡山・倉敷市に生まれる。大輔の名は嶋大輔が由来

◆7歳 

94年2月14日 初めてスケートをする

◆13歳 

99年4月 トリグラフ・トロフィー(スロベニア)で国際大会デビュー

99年8月 仙台市のリンクで長光歌子コーチに出会う

00年2月 全国中学校大会初優勝

◆15歳

01年4月 倉敷翠松(すいしょう)高入学

01年11月 全日本ジュニア選手権初優勝

01年12月 全日本選手権初出場(5位)

02年3月 世界ジュニア選手権で日本男子初優勝

◆16歳     

シニア転向。グランプリ(GP)シリーズデビュー

◆18歳

04年3月 世界選手権初出場(11位)

04年4月 関大入学

◆19歳

05年 モロゾフ・コーチに師事

05年12月 NHK杯でシングル世界初のステップでレベル4(最高)獲得

05年12月 全日本選手権初優勝でトリノ五輪代表決定

06年2月 トリノ五輪で8位入賞

◆21歳

07年3月 世界選手権で日本男子史上最高の2位

08年2月 4大陸選手権初優勝

◆22歳

08年5月 モロゾフ・コーチとの契約を解除し日本を拠点

08年10月 練習中に右膝を負傷し手術。シーズン全試合欠場

◆23歳

09年12月 全日本選手権優勝でバンクーバー五輪代表決定

10年2月 バンクーバー五輪で男子シングルアジア人初の銅メダル

◆24歳

10年3月 世界選手権で男子シングルアジア人初の優勝

◆25歳

11年5月 右膝のボルト除去手術

◆26歳

12年6月 モロゾフ氏を再度コーチとして迎える

12年12月 GPファイナルで日本男子初の優勝

◆27歳

13年11月 右脛骨(けいこつ)骨挫傷でGPファイナル欠場

13年12月 全日本選手権5位でソチ五輪代表決定

14年2月 ソチ五輪でフィギュア日本初の冬季五輪3大会連続入賞

◆28歳

14年4月 1年間の休養を発表

14年10月14日 現役引退を表明

◆32歳

18年7月 4年ぶりの現役復帰を表明

18年12月 全日本選手権で2位も、国際大会は辞退

◆33歳

19年9月 20年からのアイスダンス転向を発表

19年12月 全日本選手権で男子シングル最後の演技