11日の大学選手権決勝で、伝統の早明戦が新しい国立競技場で行われる。2連覇を狙う明大は8日、会場見学を行った。

マスク姿の選手25人と田中澄憲監督(44)は、早大の一部選手らとともに、試合開始の午後2時30分から下見を開始。ラグビーの“こけら落とし”となる新たな聖地での大勝負をイメージした。秩父宮ラグビー場の倍以上となる5万人超の観衆が予想される。陸上トラックから会場の雰囲気や声の通り、芝の状態などを入念に確認。ロッカールームやウオーミングアップエリアも見学し、当日の一連の動きをシミュレーションした。

早大との決勝は23大会ぶりとなる。約30分の見学を終えたフッカーの武井日向主将(4年)は「1年間積み上げてきたことを、新国立で披露することができて幸せ。中途半端な試合は絶対しない。(W杯で活躍した)日本代表のように大学ラグビーからも世に感動を与えたい」。前回の決勝対決となった96年度は、SHの田中監督がチームの優勝に貢献した。44歳の指揮官は「運命的なものを感じる。(全勝した)対抗戦は忘れて、強い早稲田さんにチャレンジする気持ちを持ちつつ、明治の成長した姿をみせたい」と言葉に力を込めた。【峯岸佑樹】