東京パラリンピックの日本代表選手団長が河合純一氏(44)に決まり、29日に都内で発表された。

河合氏は競泳の視覚障がいクラスでパラリンピックに92年バルセロナ大会から6大会連続で出場し、金メダル5つを含む21個のメダルを獲得。16年には日本人として初めて国際パラリンピック委員会の殿堂入りを果たしている。元日付で就任した日本パラリンピック委員会(JPC)委員長に続き、自国開催のパラリンピックで大役を担うことになった

日本障がい者スポーツ協会、JPCからの就任要請を受諾した河合氏は、夏季大会では初のアスリート出身の団長になる。会見では「五輪からバトンを引き継ぎ、東京2020大会全体の成功へ向けてまとめ、運ぶことが私の役割」と決意表明。さらに64年東京大会で団長を務め、「日本のパラリンピックの父」と言われる医師の中村裕氏(故人)の名を挙げ、「50年以上も前に障がいを持つ方々の真の自立を考え、世界の目指すべき方向性を示し続けられた。共生社会を理想で終わらせることなく、実現へ率先して取り組まれた姿勢に学びたい」と語った。目標のメダル数については「検討中」と明言を避けたが、「過去最大、過去最高の選手団へ向けて準備を進める」と言葉に力をこめた。

副団長として総務・渉外担当の井田朋宏氏(57)、競技担当の桜井誠一氏(70)が河合氏をサポートすることも発表された。東京パラリンピックは8月25日から9月6日まで開催される。