各県の上位校で争う1部では、仙台育英(宮城1位)が秋田工(秋田1位)に24-5で5年ぶりの東北王者に返り咲いた。16、17年は決勝で、昨年は1回戦で涙をのんだ宿敵。母校を相手に雪辱した丹野博太監督(54)は「長かった」と振り返り、「選手で悪いところを修正し、戦えるようになってきた」とチームの成長を喜んだ。

今大会3試合でわずか12失点の守備が光った。前半18分に先制トライを奪うも、秋田工の猛攻に2度ゴール直前まで押されたが、スクラムでのセットプレーでボールを奪い返すなど前半は無失点でターン。17-0の後半21分に初トライを許したが、同24分にFB桑原健太朗(2年)がダメ押しのトライを決め、相手の反撃ムードを断ち切った。桑原は1週間前からせきが止まらず、体調不良の中でプレー。「地元の水戸(茨城)から母が観戦に来ていたので、良い結果を出したかった」と声援に応えた。

3月24日に開幕する全国高校選抜(埼玉・熊谷)には2年ぶりに出場する。SO青沼駿昌主将(2年)は「今年からトーナメント形式なので、1つでも多く勝ちたい」と上位進出を意気込んだ。【佐藤究】