男子決勝は、仙台商(宮城1位)が2-0で福島商(福島1位)を下し、初優勝を飾った。U-18(18歳以下)日本代表候補の1年生エース山元快太(はやと)がバックアタック5本を含む計16得点で勝利に貢献。レフト対角の鈴木晴之主将(2年)も計10得点(サーブ、ブロック各1点)を挙げるなど、多彩な攻撃で大会初の「商業対決」決勝を制した。

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仙台商が地元開催で初Vの歓喜に浸った。3年ぶり2度目の決勝進出で令和最初の王者に輝き、鈴木晴主将は「先輩方ができなかったことを自分たちの代で残すことができてうれしい」と胸を張った。

スピードを生かした伝統のコンビバレーを展開した。第1セットは1点を追う12点目から山元の3連続左アタックで勝ち越した。17-17の同点に追いつかれた終盤も、山元のバックアタックから6連続得点で同セットを先取。山元は「2年生がサポートしてくれて、やりやすい環境を作ってくれた」と感謝した。

対角の鈴木晴主将も「1年生に負けたくない」と、第2セット立ち上がりから1人で4連続得点。1度もリードを許さず、最後は山元の連続得点で締めた。鈴木晴主将は1年生セッター早坂奏之介とのコンビで時間差や移動攻撃も披露。「サーブで攻めて組織的なディフェンスができた。守りに入らず最後まで攻め切れた」と勝因を挙げた。

身長192センチ、最高到達点335センチの山元は明日11日から、3泊4日のユース日本代表合宿(大阪)に参加する。その後は全日本ジュニアオールスタードリームマッチ(15、16日=大阪・パナソニックアリーナ)に出場し、7月のU-18アジア選手権(バーレーン)の日本代表(12人)入りを狙う。千葉伸次監督(53)も「全国で評価されるプレーをしてほしい」と期待。守備にも重点を置く山元は「打点を高くしてブロックでも貢献したい。世界では小柄なので攻守の要になれるように。目標は日本代表なので夢をかなえたい」と飛躍を誓った。【佐々木雄高】