シニア1年目の横井ゆは菜(19=中京大)が会心の演技で73・29点を記録し、2位発進した。74・27点で首位の紀平梨花(関大KFSC)とは0・98点差となった。

横井が力強く右拳を振り下ろした。冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を流れるように決めると、3回転ルッツ、演技後半のフリップ-トーループの連続3回転も成功。3つのスピン、ステップは全て最高のレベル4を記録した。

取材エリアでも笑いが絶えず、明るい表情で思いを明かした。

「脱皮したけれど、たまに冬眠したりする選手なので…。終わった後に、結構大きな声で『やっとできた~!』って言いました。特に点数は意識していなかったけれど『(70点台が)出たらいいな』と思ってやっていた。今シーズン、ショート(プログラム)でいい演技を本当にしたくて、大きな国際大会でいただいたチャンスを、しっかり生かせられなかったシーズン前半だった。とりあえず1回、クリーンな演技ができて、うれしいです」

23日のフリーに向けては「『ショート良かったけれど、フリーでミスっちゃったねぇ』だと、トップにいけない。ここまでショートに苦戦していた身としては喜んで、明日は切り替えて、楽しむことを忘れずにやれたらいいなと思います」。自らの力で作った良い流れを、2日目に生かしていく。(エリーヌ・スウェーブルス通信員)