バスケットボールBリーグの年間表彰式2日目が9日、オンラインで行われ、1月に高校生ながら特別指定選手として三遠ネオフェニックスでプレーした河村勇輝(19)が新人賞ベスト5に選出された。すべての個人賞で10代の選手が表彰されるのはリーグ初。式にリモートで出席した河村は「短い期間だったのでいただけるとは思っていなかった。選ばれて光栄」と喜びを語った。

デビュー戦となった千葉ジェッツ戦では、同じガードの富樫とマッチアップし、最年少出場&得点を記録。この試合での1プレーがベストタフショット賞の候補にノミネートされるなど、わずか11試合の出場ながら全国のファンに強烈なインパクトを与え、受賞につながった。

約2カ月だったが「いろいろと課題が山積み」だったという。高校ではほとんどの試合で先発し、40分間フル出場だったのが、リーグではベンチスタートや短い時間でのプレーを経験した。「途中からゲームに入ってどうやって試合をコントロールするかが難しかった」とレベルの高さを痛感した。

4月からは東海大に進学したが、現在は自宅でトレーニングをする毎日を送っている。「先輩たちと一緒にオンラインでトレーニングをしたり、バイクをこいだりしている」。それ以上に気を付けているのが食事や体調管理で、親と相談してメニューを考え、睡眠時間をしっかり取るように意識する。これまでも体のケアを心がけ、ケガをしないように取り組んできたことが、自身の成長を導いているという。

1年延期となった東京オリンピック(五輪)については「自分の将来の夢は五輪、世界選手権で戦うこと。頑張って近づいていけたら」と意欲を見せた。11試合の貴重な経験を糧にして、新たなステージでの飛躍につなげる。【松熊洋介】