F1第12戦ポルトガルGP予選でレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが3位。

舗装されたばかりでオイルの滲む低グリップなアスファルトに、硬めのタイヤ。そして地中海から吹く風向きの変化に翻弄(ほんろう)され、各チームとも実力を出し切れない予選だったとホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは語る。

「今日の予選は今までにないちょっと変わった予選だったかと思います。タイヤ温度をワーキングレンジに持っていくこととコンパウンドの選択に関して各チームが色々チャレンジをしていて、徐々に風向きがぐるっと変わったり、走るタイミングによっても影響の度合いが変わったりしてドライバーもチームも風に翻弄されているかなと思います」

メルセデスAMGとのギャップは0・252秒と今季最少となり、フェルスタッペンは決勝での逆転を期す。

「新舗装の路面ではタイヤに熱を入れるのが難しくて、フロントとリアのバランスをマッチさせるのが難しかった。メルセデスAMGとものすごく僅差だったから、決勝でも彼らについていけることを祈っているよ。決勝でタイヤがどうなるのかデータも充分ではないし、まずはスタートが重要になるね。また3位という結果だけど、メルセデスAMGからそれほど大きく離されていないし、これならまだ決勝でなんとかできる余地はかなりあるかもしれない」

ただしレッドブル・ホンダとしてはまだメルセデスAMGとの間に実力差があることもまた事実で、このギャップを縮めるべく努力を続けると田辺テクニカルディレクターは慎重な姿勢を見せた。

「日々の開発努力とその実戦投入によってメルセデスAMGに近付いて来ているのではないかと思います。ただしまだ追い付いてもいませんし、追い越してもいませんので、まだまだその開発努力と持てるものの最適化は突き詰めていく必要があると考えています」

(米家峰起通信員)