東京選手権覇者として臨んだ山隈太一朗(20=明大)がショートプログラム(SP)に続き、フリーでも137・01点で3位とし、合計でも203・36点で3位に入った。

演技後には自らに向けて拍手。「本当はガッツポーズをしたかったけど…。3回転-3回転がきれいでなく、するとつっこまれるなと」と笑顔で振り返りながら、「1つ1つのジャンプのクオリティーは高くできた。よく頑張ったというアクションをしよう、それが拍手かなと」と納得の出来だった。

東京選手権では冒頭に4回転サルコーを組み込んだが、この日は3回転。「練習で打撲をしてしまった。そこが不安だった」と腰の負傷を理由に回避した。「いまだとスムーズにいかない。力業になる。手応えはあるけど」と跳び方を修正してきただけに、試したい欲をこらえた。

3回転サルコーをキレ味鋭く降りると、以降も次々にジャンプを決めた。「本当にずっと丁寧にということをひたすら意識してきた。課題は、アクセルや大技が得意なんですけど、ルッツ、フリップなどの取りこぼしちゃいけない部分で取りこぼすことが多かった。それをしっかり決めたかった。ショートはできなかったけど、フリーは決められたので、大事にしたい」と自己評価した。