全日本バレーボール高校選手権静岡県大会県トーナメントが、明日15日に開幕する。男子の日大三島(東部1位)は、大山拓斗と鈴木雄士の3年生2人がチームをけん引。中西部勢の牙城を崩し、準優勝した1987年(昭62)以来のベスト4入りを目指す。今年は新型コロナウイルス対策のため、東、中、西部の各地区トーナメントを勝ち上がった各4チーム、計12チームが県トーナメントに進出した。男女決勝は21日、このはなアリーナ(静岡市)で行われる。

日大三島の大山と鈴木雄は、中学時代はともに東レジュニアに所属していた。卒業後は別々の大学へ進学。同じチームでのプレーは最後となるだけに、6年間の集大成を見せる。アウトサイドヒッターの大山が「意思の疎通はバッチリ」と話せば、リベロの鈴木雄は「(大山は)チームに勢いを与えてくれる存在」と信頼を寄せる。

近年は中西部勢が王者を独占。東部勢の優勝は2002年(平14)の下田南(現下田)までさかのぼる。県トーナメントに向け、大山は「『東部も負けてないぞ』というプレーを見せたい」と力を込めた。

高さとパワーを兼ねた県上位校との対戦に備えて、日大国際関係バレーボール部との練習試合をこなしてきた。大学生相手に2セットを連取するなど、持ち味のレシーブ力に磨きをかけてきた。田中克治監督(47)は「徐々に対処できる場面が増えてきた。あとは少しの甘さも見せないこと」と気を引き締めた。

初戦は前回王者の清水桜が丘(中部2位)と浜松商(西部4位)の勝者と対する。鈴木雄は「まずはベスト4が目標。優勝へのチャンスをつかみたい」。初戦突破で勢いに乗り、初優勝した1980年(昭55)以来、40年ぶりの頂点へ駆け上がるつもりだ。【古地真隆】