初出場の鵠沼(神奈川)が、うれしい全国大会初勝利を挙げた。高岡第一(富山)をスピードと運動量で圧倒。立ち上がりの厳しいディフェンスで流れをつかみ、相手のミスも着実に得点に結びつけた。

司令塔のPG野坂葵主将(3年)は「勝ったのうれしいですが、自分たちのプレーを最後までやり通せなかった」と笑顔は控えめ。開幕前の2日間、相手のドライブを中心にした攻撃パターンを徹底研究した成果は出たが、第3クオーター以降に追い上げを許したのが反省点になった。

一昨年、昨年と全国高校総体に出場したがいずれも初戦敗退。新型コロナウイルスの影響で今年の総体県予選が中止になり、18人いた3年生のうち15人が引退したが、3度目の全国舞台で初めて初戦を突破した。1年生からレギュラーの野坂は「引退した人たちの思いも背負って戦います。これでおととしの借りは返せました。目標はベスト8です」と力強かった。