B1新潟アルビレックスBB(東地区9位)は6、7日、宇都宮ブレックス(同1位)とアウェーのブレックスアリーナ宇都宮で対戦する。5連敗中の新潟は、SF林翔太郎(25)がキーマンを自覚して臨む。Bリーグ初年度から10戦未勝利の“天敵”から白星を挙げ連敗を止めるため、林は気持ちを前面に出したプレーを自身に課す。

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穏やかな口調の中に闘志を忍ばせた。「第1Qで勝負を決めるくらいの気持ちでいく」。林は強気を前面に出し強敵に挑む。

前節名古屋D戦の2戦目から福田将吾監督(37)が体調不良で離脱。代わって指揮する青木勇人アソシエイトコーチ(47)のもと、練習では、守備の基本の確認と各自の役割の明確化を徹底してきた。前節1戦目で11得点、2戦目は3得点ながら4アシストの林はリバウンド、速攻、積極的なシュートをさらに意識。「速い展開になればやりやすい」と自らの任務遂行に自信を見せる。

宇都宮は、新潟には厚い壁。ただ、林は前所属の川崎で昨季3勝を経験している。「名前にびびってはだめ」。名古屋Dの1戦目、62-79で敗れた直後のミーティングで「みんな言いたいことを言おう」と腹を割った話し合いを促した。「負け癖がつき始めていた。“じゃあ明日頑張ろう”だけではだめだと思った」。SF池田雄一主将(37)らが呼応し、思いを吐き出した。2戦目は73-78で敗れたが、チームは結束した。

「みんな勝ちたいと思っている」。連敗脱出、そして立て直しのきっかけにしたい宇都宮戦。林は「相手にオフェンスリバウンドを取らせない。自分たちはシュートで終わること」とポイントを挙げた。何よりも気持ちの強さを武器にする。【斎藤慎一郎】

○…前節名古屋Dの2戦目に続いて監督代行を務める青木コーチは「急激な変更はできない。ポイントを絞った」と話す。強固な守備と分厚い攻撃で隙を見せない宇都宮に「1つのボールを5人で守り、ボールを大切にしてシュートで終わること」と組織で対抗する。「いい試合で終わってはいけない。いい勝負をして勝つことが成功体験になる」と、地区首位に立ち向かう決意を話した。