空手の東京オリンピック(五輪)組手女子61キロ超級代表で、パワーハラスメント被害を訴えている植草歩(28=JAL)が26日、全国高校選抜大会(東京体育館)で母校・日体大柏の“監督”としての3日間を終えた。

最終日のこの日、チームは男子組手団体に出場。2回戦で圧勝するなどしたが、3回戦で惜しくも敗れた。前日の女子組手団体ではベスト8に進出。コロナ禍で練習時間が大きく制限された中でも大会に向けて懸命に取り組んできた選手たちを、「初心者も多い中で、成長を感じた。女子は自信になったと思うし、男子も緊張感ある中で戦えた」とねぎらった。

チームは普段、植草の恩師である花田好浩監督が指導。大会中には花田氏が審判を務めることなどがあるため、植草が監督として登録された。本人らによれば、監督として登録され大会に臨むことは珍しくないという。

日体大柏は練習拠点の1つで、“教え子”たちは後輩でもあり練習パートナー。試合中は監督席から激励を送った“植草監督”は、試合前後には、ときには身ぶり手ぶりを交えて丁寧に助言した。

植草は先日、帝京大時代の恩師にあたり、全日本空手道連盟(全空連)で選手強化委員長を務める香川政夫氏からパワハラ被害を受けたと全空連に相談したことが判明した。この日はパワハラ被害に関する言及はなかった。