60キロ級の本名帝心(新潟・八海3年)は準々決勝で赤嶺明柳(沖縄・南風原3年)に3-4、1ポイントの僅差で判定負けした。

本名は粘った。0-4の第2ピリオド。後半の3分間で小刻みに加点した。攻撃の姿勢を緩めず、2度の場外で2ポイント。果敢な攻撃が奏功し、相手の消極的なプレーで与えられる1点も獲得した。「4点差ならまだいけると思ったけれど1点ずつしか取れなかった」と惜敗を悔しがった。

残り時間7秒を切り、左ふくらはぎを痛めた。普段の体重は67キロ。2週間で7キロ減量したが育ち盛りにとっては限界点だった。「(関川)監督と相談するけれどインターハイは65キロ級に上げたいと思っている」。そうなれば双子の兄一晟(山梨・韮崎工3年)と全国舞台で対戦する可能性も出てくる。

目標の4強入り、そして父栄仁さん(45)の巻農(現巻総合)時代の4強に届かなかった。「インターハイはベスト4以上を狙う」と本名は自分に言い聞かせていた。【涌井幹雄】