トヨタ自動車(レッドカンファレンス2位)がNTTドコモ(ホワイトカンファレンス3位)を4点差で退け、ベスト4に進出した。

前半はブレークダウンなど接点でNTTドコモに入り負け、11-15とリードを許したが、後半開始早々に19年W杯ニュージーランド代表主将のNO8キアラン・リード(35)が逆転トライ。その後も点の取り合いでシーソーゲームになったものの、同31分にWTBヘンリー・ジェイミー(31)がこの日2本目のトライを決め、33-29と再逆転。終了間際は粘り強いディフェンスを披露、最後はロック吉田杏(25)がジャッカルを決めてボールを奪い、勝ちきった。

サイモン・クロンヘッドコーチは「戦争のようなゲームになると予想していて、実際、戦争のようなゲームになった」と死闘とも呼べるハードな展開を振り返り「まだまだ課題は残るが、全員が“今、この瞬間に集中する”ことに徹することができた」と誇らしげだった。

SH茂野海人主将(30)は「プロセスを意識して、結果を意識しないプレーを続けたことが最後につながったかなと思う」。NTTドコモのWTB茂野洸気(32)は2歳上の兄。「すばらしい時間を共有できた。楽しかったけど、まずチームで自分が何をするかに集中していた」と“兄弟対決”への思いを語り、試合後「兄から“勝ったんやから優勝しろよ”と言われました」と苦笑いしていた。【加藤裕一】