男子の帝京長岡が17年以来3大会ぶり5度目の優勝を決めた。決勝リーグ最終戦は2勝同士の開志国際と対決。全国レベルの強豪校対決を95-69で快勝した。F島倉欧佑(おうすけ=3年)が3点シュート5本を含む28得点でけん引した。

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島倉の大車輪の活躍だった。3点シュートを5本決めれば、ドライブでインサイドに切り込む。28得点はチームトップ。本来のポジションはFだが、時折、ボールを前線に運ぶPGの役目も担った。「ボールを運んで攻撃のリズムを作った」とオールラウンダーぶりを発揮し、ライバル対決の快勝を演出した。

柴田勲監督(51)は「気負わず弱気にならずプレーしてくれた。主体的に動くようになってきた」と評した。新潟市の鳥屋野中出身で親元を離れて寮生活。「自分に足りないものが学校にあった。中学ではDFができなかった」と激しいDFに定評のある帝京長岡を選んだ。高校進学時、すでに主体性は芽生えていた。

高校での全国大会経験者は島倉と古川晟(3年)の2人だけ。2回戦負けした19年ウインター杯だ。島倉は2試合、39分44秒出場して計16得点。地元長岡で開催の全国高校総体(7月)では全国経験を伝える役目を自分自身に課す。「全国は気持ちで負ける選手が出てくる。自分が中心になって声を出したい」。大舞台では精神面でもチームを支える。【涌井幹雄】