17年世界選手権覇者の志々目愛(27=了徳寺大職)が、3大会ぶり2度目の世界女王に返り咲いた。

世界ランキング12位のペルスボクス(スペイン)との決勝は、残り時間51秒に鮮やかな内股で技あり。そのまま上四方固めで抑え込み、合わせ技一本で勝負を決めた。

東京オリンピック(五輪)の代表争いは阿部詩(日体大)に敗れ、五輪補欠となったが、改めて地力の高さを証明した。初戦の2回戦から得意の内股が警戒される中、足技や寝技を駆使して手堅く勝利を重ねた。

大会が開催されたブダペストは、4年前に同僚で今大会48キロ級世界女王に輝いた角田夏実(28)に勝利した縁起の良い土地でもあった。静かな闘志を燃やす27歳の柔道家が、24年パリ五輪へ再スタートを切った。