メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは0・075秒及ばず2位。

今週末の英国GPは土曜にスプリント予選と呼ばれる100km(17周)のレースが導入され、これによって日曜・決勝のスターティンググリッドを決定する。その代わりに金曜の午後に通常通りの予選を行い、スプリント予選のスターティンググリッドを決することとなった。

予選前のフリー走行ではフェルスタッペンが速さを見せたものの、予選ではメルセデスAMG勢が挽回。ハミルトンとフェルスタッペンがしのぎを削るアタック合戦を見せ、Q3最初のアタックラップでハミルトンが1分26秒134を記録。2回目のアタックでは最終シケインでリアを滑らせるミスを犯したものの、フェルスタッペンのタイムは0・075秒及ばず、実に第4戦スペインGP以来となるハミルトンの予選最速、そしてスプリント予選首位スタートが決まった。フェルスタッペンはタイヤをうまく使いこなせず「アンダーステアでクルマが曲がらず、コーナーに全力でアタックできなかった」と悔しさを見せた。

「フリー走行ではレッドブルが速かったけど、僕らは自分たちのことに集中して予選に向けた準備をしたんだ。1回目のアタックはとても良かったけど、2回目もかなり良かったものの最終シケインでミスをしてしまった。それでも僕らはクルマのパフォーマンスの全てを引き出すことができたと思うし、月にも昇るような気分だ。火曜、そして今朝もファクトリーに行ってできる限りの準備をしたんだ。チーム全員の力、そしてこの大観衆のみんなのエネルギーのおかげだよ」(ハミルトン)。

今週末の英国GPでは、テニスのウィンブルドンに続いて英国政府の試験的イベントとして観客動員制限が解かれ、決勝日には超満員の14万人が訪れる予定となっている。英国出身のランド・ノリス(マクラーレン)が5位、そしてジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が2戦連続のQ3進出で予選8位となり、シルバーストンを訪れた地元観衆も大歓声を挙げた。

アルファタウリ・ホンダ勢はマシンの仕上がりに苦労しピエール・ガスリーが12位でQ2敗退、ルーキーの角田裕毅は予選までの走行時間がフリー走行の60分間のみということもあって16位でQ1敗退となった。

(米家峰起通信員)