チーム一丸で「1勝」をもぎ取った。今秋からバスケットボール女子のWリーグに参戦するアランマーレ秋田が、社会人地域リーグの鶴屋百貨店(熊本)に81-45で快勝した。田中陽子(23)が3点シュート(3P)3本を含む11得点、4リバウンドの活躍。副主将の砂川夏輝(26)も11得点と奮起し、参入初年度の「公式戦初勝利」に貢献した。今日5日は同地域リーグの姫路(兵庫)との交流戦に挑む。

最後まで攻めきり、笑顔を咲かせた。前日3日は、トヨタ紡織に29点差で大敗したが、この日は36点のリードを奪い圧勝。第4クオーター(Q)最後のブザーが鳴り、あいさつを終えると、全員で勝利を分かち合った。この日、チーム最長の約31分間、コートに立ったアランマーレ秋田・田中は「今シーズン初の公式戦で、チームが一体となって試合に勝ちきれてうれしい」と喜んだ。

攻め続ける姿勢を貫いた。試合前に小嶋裕二三ヘッドコーチ(54)から「走り負けないではなく、走り勝つ」と言葉を掛けられ、チームの士気が高まった。第1Qから連動性の高い積極的な攻撃で連続で得点。攻守が入れ替わるとすぐさま自陣に戻り、相手に優位な攻撃を未然に防いだ。リバウンドでも、試合を通して相手の「29」の1・5倍を上回る「45」をマーク。ゴール下でも競り勝った。砂川は「出だしから自分たちの流れを作り、相手にも流れを持っていかれないよう守り、勝った試合だった」と振り返った。

遠い距離からも、安定してリングを捉えた。前半を17点差で折り返して迎えた第3Qは3Pを連発。大会前には「動きの中でクイックで3Pを決める練習をしてきた」という田中が2本、砂川が1本、チームで計5本を成功させた。2度の連続得点も絡み、同Qだけで26得点を奪い、ダブルヘッダーで初戦を勝利し勢いのある相手を一気に突き放した。

最後は勝利で締める。今日5日対戦の姫路は、来年度からのWリーグ参入が決定している。砂川は「来シーズンから常に戦う相手になるので、明日の初対戦からしっかりと戦って勝ちたい」と力を込めた。姫路は今大会2戦2敗。全力で立ち向かい、10月開幕のリーグ戦に弾みをつける勝利をつかむ。【相沢孔志】