副主将が“有言実行”の活躍を見せた。アランマーレ秋田が、社会人地域リーグの姫路(兵庫)に77-49で快勝した。砂川夏輝(26)が3点シュート(3P)2本を含むチーム最多28得点、5スチールをマークし、攻守で存在感を見せた。今大会は3戦2勝1敗。快勝で今大会を終え、10月開幕のリーグ戦に向け、弾みをつけた。

一進一退の第3クオーター(Q)中盤。砂川が流れを変えた。「前半はスリーポイントの得点がほぼなく、絶対にチャンスがきたら打って決めきるという思いで後半は臨んだ」と、この日チーム最初の3点シュート(3P)を成功。以降は、チーム全体でプレスをかける守備で、相手の得点シーンを減らした。6点リードで迎えた第4Qは、攻守がかみ合い、11連続得点で一気に突き放した。

言葉が体を動かした。前日4日、砂川は「オフェンスでは最多得点でチームに貢献できるよう頑張ります」と宣言。両軍最多の28得点を奪い、「意気込み通り、チーム最多得点を達成できたことはよかった」と喜んだ。それでも「決められるシュートを落とした場面があったので、詰めの甘さをなくすこと。(リーグ戦で)相手がさらに大きくなっても、すべて決められるように頑張りたい」と反省も忘れなかった。

今季から副主将を務め、責任も増した。「声かけなどはもちろん、一番はプレーで引っ張りたい。ディフェンスで前から積極的に仕掛けたり、オフェンスでは得点やアシストでの貢献をし続けたい」。この大会は全試合先発出場。前線でのルーズボールの処理や守備を献身的に行い、攻撃ではチーム最多の計46得点をマーク。チーム目標の「攻め続ける」を体現した。

今大会は3戦2勝1敗で勝ち越したが、3日のWリーグ・トヨタ紡織には50-79の大差で敗戦。小嶋裕二三ヘッドコーチ(54)は「高さとコンタクトの強さ、プレーの正確さに圧倒されたが、今後この経験を繰り返してたくましく戦える選手とチームを作らなくてはならない」と気持ちを引き締めた。10月のリーグ開幕戦まで約1カ月半。「Challenge!」のスローガンの下、さらなる成長を遂げる。【相沢孔志】

○…平松飛鳥主将(27)が、今季初公式戦の3日間を振り返った。29点差で大敗した初戦のトヨタ紡織戦は、粘り強い堅守に苦しむ時間帯が続いた。それでも「自分たちのやるべきことを徹底すれば、点差を縮められる可能性はあった」と前を向いた。敗戦後の2連勝は「自分たちのやるべきことをやれた時間帯が多かった結果が出た」と説明した。開幕戦勝利へ、主将を中心に再出発する。

アランマーレ秋田・小嶋ヘッドコーチ(開幕戦に向けて)「修正というよりも練習すべきことが、強化徹底すべきこと。必ずやり遂げることがたくさんあるので、文字通り『Challenge』していきたい」