約1カ月遅れた開幕戦。「打倒・関学大」を掲げ、6季ぶりの甲子園ボウル出場を目指す立命大が、桃山大に79-0と大勝発進した。新型コロナウイルスの影響で実戦不足の不安も吹き飛ばす11TDの猛攻。ライバルとの決戦まで負けられない戦いが始まった。

開始1分過ぎ、立命大DB西田のインターセプトからリターンTDと派手に爆勝劇の幕を開けた。多くの選手を使い、試しながらの11TD。ただ、古橋監督は「ゲームの流れで点を取れたことはよかったが、DF面も含めてミスが出ている」と辛めに振り返った。

日本一奪回の“切り札”もサイドラインで鋭い視線を送った。立命大の黄金期を築き、07年W杯日本代表でもQBでチームをけん引した高田鉄男氏(40)が、今季からコーチとして加わった。現在は東京在住で練習に参加できるのは月に2回程度。ただ、その存在感はやはりでかい。

「技術的なことは難しいが、QBとは-を伝えられたら。おのずとみんながついてきてくれる。(QBとは)そういう存在と思っています」。現エースQB野沢にも「いいものを持っている」。その素質に高田流のエッセンスを加えていく。大目標へ、OBも一丸となって戦う。【実藤健一】