今夏の全国高校総体8強の柴田学園(青森)は、小林(宮崎)に61-72で敗れ、16回目の冬を終えた。新井希寧(ねね=3年)が両軍最多の24得点と活躍したがあと一歩及ばなかった。

    ◇    ◇    ◇

第1クオーター(Q)、第3Qの連続失点が響いた。第1Q、相馬嘉乃(3年)のレイアップシュートで先制したが、そこから8連続失点。何とか食らいつき、前半を30-34の僅差で折り返したが、第3Qの立ち上がりも不安定。相手の勢いに圧倒され、5連続失点で30-46と16点のリードを許した。

第4Q残り2分半から大差を覆すべく“津軽魂”を発揮した。52-72と20点の差をつけられていたが、佐々木杏花(2年)のレイアップシュートを皮切りに連続得点。3本のシュートと3本のフリースローで11点差まで詰め寄った。

負けはしたものの、最後の全国で3年間磨き上げたオフェンス力を発揮した。「積極的にシュートにいけたところは良かったと思います」と振り返った新井は、第2Q残り1分半から3連続得点。スピードで相手を振り切り、レイアップシュートや持ち味のジャンプシュートで得点を重ねた。うまくファウルももらい、獲得したフリースロー9本のうち7本を沈める冷静さでチームの攻撃を支えた。新井は「この悔しさをバネに、新しい環境でも自分にできることを頑張っていきたいです」と飛躍を誓った。小野尚樹監督(49)は「身体の強さと脚力が大事なことを感じたと思いますので、これから成長してくれると思います」。

敗戦を糧に全国4強以上を目指し、“津軽魂”を磨いていく。【濱本神威】

◆テレビ放送 男子決勝は12月29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は12月28日正午からBS朝日でともに生放送。