男女アベック出場を果たした浜松開誠館の戦いが、幕を閉じた。初出場の男子は、長身留学生が主力の八王子学園八王子(東京)に前半リードで折り返したが、62-68で惜敗。1回戦で初出場初勝利と新たな歴史を築いたチームが、2回戦で姿を消した。

浜松開誠館男子の敗戦を告げるブザーが鳴った。205センチの長身留学生を擁する相手に善戦も、6点届かなかった。試合中の負傷で、ベンチで終了を迎えたSG海野来晟(うんの・らいせい)主将(3年)は「最後にコートに立てていなかったことが悔しい」と、目に涙を浮かべた。

51-55で迎えた第4クオーター(Q)。C鈴木楓大(ふうた、2年)とPF上杉亮雅(2年)が連続得点。第3Qで逆転を許した試合を55-55と振り出しに戻した。しかし、この「勝負どころ」で勢いは続かない。その後はミスも重なり、11点を連続で失った。

前日24日の羽黒(山形)戦(109○90)では3点シュートを15本決めたが、この日は7本と半減。成功率は約47%から約19%に落ちた。海野主将は「『ここぞ』という時に決められなかった。昨日決まったシュートが入らず、動揺もあったと思う」。同点、勝ち越しを狙うパワーは残っていなかった。

それでも、応援席に頭を下げる選手たちに、保護者ら関係者から大きな拍手が送られた。海野が「『全国の壁は高い』ということを、後輩たちが肌で感じられたことは良かった」と話せば、鈴木は「自分がリーダーシップを取って、チームの力を上げたい」と進化を誓った。【前田和哉】

◆テレビ放送 男子決勝は12月29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は12月28日正午からBS朝

日でともに生放送。