新年最初の試合で“アランマーレらしさ”を出し切れなかった。暫定首位のアランマーレ山形が暫定2位・群馬銀行との「天王山」に1-3で敗れ、暫定3位に後退。ルーキー・前田美紅(23)が初めてスタメンでのフル出場を果たし、チーム最多11得点と躍動したが、22年初勝利は得られなかった。

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22年初戦は、1レグとは大きく異なる先発メンバーで挑んだ。北原勉監督は、この起用に「アランマーレは全員バレー。ファイナル4やその先を考えると全体でのレベルアップが必要になってくると思っています」と語った。オンコートでの成長を見越し、新人を多く起用して臨んだ第1セット(S)、第2Sは群馬銀行から1度もリードを奪えず。第2Sには一時11点と大量リードを許した。

ルーキーにとって実りある一戦となった。前田は「出だしがダメだったと感じています。負けている時にどう自分たちのバレーを展開するかをしっかり考えていきたいです」と反省。第3Sには2つのブロックポイントを奪い、持ち味の緩急をつけたスパイクも駆使してネット際に強さを見せたが守備面に課題が残った。「流れを持ってくるのはレセプションから。そこを課題としてやっていきたいです」。この一戦を糧に残り9戦でさらなる飛躍を目指す。

「相手にやられる以前に、アランマーレらしいバレーが、そんなに展開できずに終わってしまったのかなと思います」。宮本菜月主将(25)は冷静に分析した。第3Sにはサーブからトータルディフェンスを機能させ展開する“らしさ”を発揮できた場面もあった。宮本は「できているところはこのまま伸ばして、それぞれ見つかった課題は改善していきます」。切り替えて、今日のGSS東京サンビームズ戦に臨む。