新潟アルビレックスBBが96-79で群馬クレインサンダーズを破り連敗を2で止めた。96点は今季チーム最多、17点差は今季最大点差での勝利になった。ルーキーのSG木村圭吾(21)がプロ自己最多の18得点をマーク。第2クオーター(Q)に3点シュートを3本決めるなど、3点シュートは6本を放ち、5本成功させた。チームを勢いに乗せ、この試合のMVPに選出された。

木村のガッツポーズにホームの観客席が沸いた。40-41で迎えた第2Qの残り24秒。「いいパスが来たので、決めようと思った」。このQ3本目となる3点シュートをきっちりとリングに収め、逆転。この1本の後、新潟は群馬に追いつかせなかった。

木村は第2Qで3本放った3点シュートをすべて成功させた。24-35の残り4分33秒。このQ、1本目3点シュートがリングをとらえて27-35。残り2分56秒には32-39に追い上げる2本目を決め、群馬に食らいついていた。木村の3点シュートで攻撃の導火線に火がついた新潟は第2Qに続き、第3Qも30得点を挙げ、群馬を引き離した。

木村は5本の3点シュートを含む自己最多の18得点の大活躍で試合のMVPを獲得した。それでも「もっと点を取れていたら良かった」と淡々と話す。2得点で終わった5日の1戦目から修正した。この日午前9時からのシュート練習時に藤原隆充コーチ(43)と約20分間、マンツーマンで打ち込んだ。打った後に流れていた右腕を真っすぐになるように意識した。それを試合で結果にしてみせた。

成長を続けるチーム最年少ルーキーを平岡富士貴監督(47)は「すごくアグレッシブに打っていた。第2Qは彼のショットで救われた」と手放しでほめた。新潟は木村を含めて2桁得点が6人。木村と同じくルーキーのSG遠藤善(23)も11得点と若手の活躍もあった。リーグ戦は一時中断し、再開初戦は3月5、6日のアウェー秋田戦。「もっとドライブからのシュートなどを決められるようにしたい」。木村は手応えを感じながら実力アップを誓った。【斎藤慎一郎】

■五十嵐圭、移籍後初の凱旋に拍手

昨季まで新潟に5季在籍した群馬のPG五十嵐圭(41)はこの日、約11分の出場で無得点、2アシストだった。チームが新潟の勢いにのまれる中で思ったようなゲームメークができなかった。それでも試合開始直後、キラーパスでSFトレイ・ジョーンズ(31)の先制点をアシストするなど持ち味を披露。移籍後初の凱旋(がいせん)試合は1勝1敗。健在ぶりを目にした新潟のファンからは惜しみない拍手が送られた。