日本バレーボール協会22日、都内で臨時理事会を開き、新会長に元五輪代表の川合俊一(59)を選んだと発表した。ビーチバレーの診断書偽造を巡る問題で1月に解職となった前会長の嶋岡健治氏の後任で、同日付で選任された。川合氏のコメントは以下の通り。

川合氏 日本バレーボール協会の将来が懸かる極めて重要なタイミングで声をかけていただき、これ以上なく、身の引き締まる思いがしている。不退転の覚悟を持って、協会を立て直すべく、職務にあたって参りたい。

会長就任にあたり、次の3つを注力すべき軸と考えている。

1つ目はガバナンスの高度化。法令順守体制と内部統制体制の確立は、自身の企業経験も踏まえ、組織維持に最も重要な要素で、現在のJVAにいちばん必要とされている要素である。暫定体制時に検討されたガバナンス高度化計画をベースに、透明性の高い開かれた団体を目指す。

続いて国際交渉力の強化。国際バレーボール連盟、アジアバレーボール連盟といった国際上位団体との連携を高め発言力を上げることは、大会誘致など競技の普及においても好影響をもたらし、国民の皆さまにより高レベルな競技を楽しんでいただくことにもつながる。外部人材の登用も視野に入れつつ、国際バレーボール界におけるJVAのプレゼンス向上に努める。

最後に発信力の強化。バレーボールとビーチバレーボールの競技経験を生かし、競技の魅力をより広く、より深くアピールすることに注力したい。バレーボールならびにビーチバレーボールに対する共感者、伴走者を得ることで、JVAの財務基盤の強化に限らず、競技人口やバレーボール・ビーチバレーボール関心層の拡大を図る。

以上をもって、JVAが国民の皆さまに信頼いただける競技団体となり、バレーボールならびにビーチバレーボールを活力・心のよりどころとしていただけるよう、理事、職員はもとより、JVAを支えてくださっている加盟団体をはじめとする関係者の皆さまと連動して参りたい。

◆川合俊一(かわい・しゅんいち)1963年(昭38)2月3日、新潟県西頸城郡青海町(現糸魚川市)生まれ。日体大時代からシニア代表入りを果たし、84年ロサンゼルス、88年ソウルと五輪2大会出場を果たした。大学卒業後に富士フイルム入団し、90年までプレー。引退後は日本人初のプロビーチバレーボール選手として活躍した。