1回戦の最注目カードを故斉藤仁さんの次男、斉藤立(20=国士大)が一本勝ちで制した。

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20年のグランドスラム(GS)パリでフランスの絶対王者リネールの連勝記録を154で止め、昨年の世界選手権(ブダペスト)でも優勝している影浦心(26=日本中央競馬会)を相手に勝った。開始1分45秒、内股の技ありから横四方固めで合わせ一本。立ち上がると、小さく左の拳を握って喜んだ。

続く準決勝では、全日本王者の太田彪雅(24=旭化成)と対戦。一進一退の譲らぬ展開で延長戦に突入したが、最後は2人に3つ目の指導が。まさかの両者反則負けとなった。「優勝するためには(どこかで)影浦選手と必ず当たると思ってたんで。勝たないといけないと、練習通り、自分がやってきたことはできました、ある程度」と初戦には納得。それだけに「(両者反則負けの瞬間は)あんま覚えてない。こういう結果は悔しいです」と準決勝を終え、難しい表情を浮かべた。世界選手権(10月、タシケント)代表と、その先のパリ五輪に向けては「ここで勝ったら現実になっていくと思ったんですけど…。次、全日本選手権(29日)で、しっかりやり直していこうかなと。目の前まで来たのに、こういう結果になってしまったんで悔しい。全日本まで超級の代表は持ち越し、という甘えないように頑張ります」と月末の最強の柔道家を決める大会へ切り替えた。【木下淳】