一昨年度大学日本一の天理大と、昨年度の全国大学選手権4強の京産大の対決は、互いに譲らず両校優勝となった。

前半5分に京産大は1年生WTBポルテレ・シオネ(目黒学院)のトライで先制するも、スクラムで劣勢に立たされた。同12分には天理大がスクラムのターンオーバーからロックのナイバルワガ・セタ(4年=秋田工)が同点トライ。

天理大は前半終了間際にもラインアウトからモールを押し込んで勝ち越し。前半は19-18と天理大の1点リードで折り返した。

後半に京産大はスクラムを修正。一進一退の攻防は最後まで続いた。5点を追う京産大は試合終了間際、敵陣22メートルライン付近のスクラムから左へ展開。SO西仲隼(4年=近大付)のキックパスから、WTB高井良成(3年=関大北陽)が31-31の同点となるトライを挙げた。その直後にノーサイドの笛。

京産大は昨年度大学4強の原動力となったフランカー三木、WTB船曳(ともに3年)が負傷で長期離脱。選手層が試されたが、2カ月前の練習試合(5月1日)で35-52で敗れた天理大戦から成長した姿を見せた。

春のシーズンを締めくくる一戦は、メインスタンドがほぼ満員。注目度の高さをうかがわせた。

今季の関西リーグは事実上の2強。天理大は2季ぶり、京産大は初の全国制覇を目指すシーズンになる。

▽京産大・広瀬監督 春のタイトルがとれたことは、毎日の厳しい練習に耐えるモチベーションになる。夏にしっかり走り込んで、出た課題を修正し、秋にはもっと強いチームを作りたい。

▽天理大・小松監督 向こうの強いポイントを止め切れていないので内容は不満が残る。ただ、昨年度(準決勝)に帝京大に肉薄した強い京産大を考えると悪くない結果。今後、どれだけ伸びるか、負けないように上げて行きたい。