体操で東京オリンピック(五輪)男子個人総合金メダルの橋本大輝(21=順大)が、同種目で合計88・331点をマークし冨田洋之以来20年ぶりの3連覇を達成した。

10月開幕の世界選手権(英リバプール)前では最後の大会で2位に5点近い大差をつける圧勝。「絶好調。自分をコントロールできた」と、同選手権団体、個人ダブル金メダルに弾みをつけた。

今季、初めて6種目、想定通りの演技ができた。悔やむのは、あん馬の降り技で、ひねり損ねたことだけ。「久しぶりに自分で評価できる。まじで、おまえ、頑張った」と、満面の笑みを見せた。

床運動ではG難度の大技、リ・ジョンソン(後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり)、鉄棒でF難度のリューキン(伸身トカチェフ1回ひねり)を、今季初めてともに演技。難度合計点は36・6点で、東京五輪金を取った個人総合決勝の36・3点を上回った。

跳馬では、最高難度6・0点のヨネクラ(伸身カサマツ2回半ひねり)も練習中。今回は回避したが、「世界選手権では跳びたい強い気持ちがある」。ヨネクラを入れると、難度合計は37・1点まで上がる。

4月の全日本、5月のNHK杯、6月の全日本種目別と、体の故障で、満足いく演技はできなかった。「オリンピックが終わって、(今年の)7月中旬まで疲れが抜けなかった」。今大会前も腰痛があったが、それも乗り切り、世界選手権に向け、準備万全だ。

男子団体総合は順大が3連覇13度目の優勝、女子個人総合は世界選手権代表の深沢こころ(筑波大)が初優勝。女子団体総合は日体大が9連覇53度目の優勝を遂げた。